シュロス法とは、側弯症に特化した運動療法を用いた、手術をしない側弯症の治療法です。
シュロス法とは
90年前にドイツで始められた側弯症に特化した運動療法
90年以上前にドイツで始められたこの運動療法はそれぞれの患者さんのカーブのパターンによって決められ、呼吸法を含めて、3Dでの矯正を考えた大変優れたものです。
脊柱のカーブを小さくするとともに、体幹の捻れを減らし、正常な生理的な状態に戻すことを目的としています。この3Dとは、前額面、矢状面、水平面の3つの面を意味します。
前額面の矯正=側方の弯曲を減らす、矢状面の矯正=胸椎と腰椎の生理的な弯曲を取り戻す、水平面の矯正=脊柱と胸郭の捻れを減らす ことが大切なのです。
人体における3つの面
通常、側弯症は、側方の曲がり(前額面)だけが注目されることが多いと思います。レントゲン上で曲がり具合を測るコブ角もこれです。
しかし体を横から見たときに背骨が自然な曲線を描いていることもそれ以上に大切なことなのです(矢状面)。
頸椎は前方に、胸椎は後方に、腰椎は前方に、仙椎は後方に自然なカーブを描いている、これを生理的弯曲といいます。
側弯症の方は胸椎が前弯し腰椎が後弯してしまい、背中が真っ平ら(フラットバック)になっていることが多いのです。
側方への弯曲が始まる前に、腰椎の後弯が始まっているという研究結果もあります。
シュロス法の目的
シュロス法®の目的は、カーブの進行を抑え、脊柱(体幹)の捻れを減らし、肺活量を増やし、見た目をよくし、よりバランスのとれた体にする、腰痛や背部痛を軽減すること、等であります。
オリジナルのシュロス法=習得が難しく、継続が困難だった
しかしながら、オリジナルのシュロス法®はかなり複雑で難しく、習得するのに2~3週間の合宿が必要であり、毎日長い時間行わなければならない、など継続が大変困難なものでした。そこで3代目のDr.Hans Rudolf Weissはもっと簡単に、もっと優しい運動療法プログラム=シュロスベストプラクティス®を開発したのです。