娘が側弯症と診断され、側弯症の専門外来がある大病院を二つ回りました。いずれの病院も
①決して角度が戻ることはない
②角度が進まないよう出来るだけ長時間矯正装具を身につける
③角度が40度以上になったり、何らかの痛みを伴うようになるかなどを経過観察し続ける
④③の状態になった場合は手術をする
という同じ見解でした。
娘は既に高校二年生であり、セーラー服の下に矯正装具を付けて通学することを「見た目の問題」や「装具を一日中付ける疲労感」などを理由に気が進まないようでした。ましてや装具を付けたからといって角度が変わらないとなると尚更です。
娘がスカートを履くとウエストラインのズレの為に明らかに片側だけスカートが上がってしまうことの不憫さや、今後成人し出産や子育てをしていく中で腰に負担がかからないかを心配し、親としては経過観察のみで手術ありきの消極的な治療法ではなく、角度の改善を期待できる積極的な運動療法のようなものがないか探したいと思っておりました。また娘は女子校に通っておりましたが、側弯症と診断されるお嬢さんが少なからずいるのを娘から聞いており、中には手術を受けたお嬢さんもいらっしゃいましたので、一層身体に負担のない治療法を探したいという気持ちが強くなりました。
そして出会ったのがSBPJでした。ここでは、ドイツ式の運動療法と矯正装具で角度の改善を図るのを治療方針としていました。大病院で作った装具は見るからに武骨で重いものでしたが、ドイツ式は身体に添うコンパクトで軽量な装具でした。これなら長時間装着するのではと期待しましたが、娘は高校三年生(大学受験生)になっており予備校に寄って帰宅する日々でしたので装具着用は就寝時の一日5〜6時間程でした。ただ机に向かっている間はご指導いただいた姿勢にはかなり注意していたようです。
就寝時の装具着用と姿勢を意識した生活を約8ヶ月程続けたところ38度だった角度が21度にまで改善しました。側弯症専門外来では装具装着は角度の進行を抑えるだけで矯正力は期待できないと言われていただけにドイツ式の矯正力のある装具と運動療法の効果に驚きました‼️
受験生で装具着用もままならなかった時期に、白石先生の穏やかな物腰のご診察、そして石原先生の愛情ある運動ご指導に、娘のみならず親までもが希望を持って側湾症と対峙することができました。手術ありきでない身体に優しい側弯治療に取り組んでくださり心より感謝しております。ありがとうございました。.