67歳の装具、エクササイズ体験談
「現状維持」これが、装具をつけて暮らす67歳の私の最大の目標であり願いです。これはずっと変わらないはずだったのですが、驚いたことに、今回は腰椎のコブ角が33°から26°に改善していました。
悪化していないといいなあ・・・とひやひやしながら東京に向かった私です。あまり真面目に教えていただいた運動をやってこなかったし、年齢も年齢です。良くなろうなんてずうずうしいです。ですから、レントゲン写真を見ていた白石先生が「奇跡だ」という以上に私は心の中で「大奇跡!」と思っていました。これはもう装具のおかげだとしか思えません。こうなると(もっとまじめにエクササイズもやればよかった)と思うのですから現金なものです。今からでも遅くはない。「背骨は一本の棒じゃないんです。動くんです。」という石原先生の言葉を励みに、今度こそ真面目にがんばろうと思っています。
私に白石先生を紹介してくれたのは、お世話になっている理学療法士さんでした。当時そこの整形では通い始めて1年を経過したら、回数を減らして、リハビリを終了していくように指導していました。歳を重ねるとともに衰えていくのが現実なのに、リハビリ終了の通告におびえる私に、「こういうのがありますが・・・」と提案してくれたのが装具でした。ただ①東京であることや②子どもや若い人には効果があるが、高齢者の例は聞いたことがないと言われ、少し悩みました。しかし、とにかく「手術はしたくない」の一心です。理学療法士さんともやってみる方向で意見が一致しました。3年前のことです。
その年の暮れ(2017年)に初めて電話した時、石原先生にいっぱい励ましてもらったのを今でもよく覚えています。
その後エクササイズはなかなか取り組めない私でしたが、装具は長時間身に着けていました。装具をつけても、趣味の乗馬も地域のラジオ体操もできますし、買い物で少々重い荷物を持って歩いて帰っても、それまでのように腰痛で休み休み歩くというようなことは全くなくなりました。なによりも、「自分が真っ直ぐに立っていないのではないか」という不安が払拭されたことが幸せでした。
最初にかかった病院では「65歳になったら手術ね」と言われました。61歳の時です。日常生活が普通に送れているのに手術をするのは、納得がいきませんでした。そのあとの病院では「手術をしたらバラ色の老後が待っているかもしれませんよ」とも言われました。60代を犠牲にしての70代や80代は、どうバラ色なのでしょうか。
高齢者が、老眼鏡や補聴器を身に着けるのと同じ感覚で、私は装具をつけて暮らしています。そして「若くなくても、まだ背骨は動く」ことが分かったので、教えていただいた姿勢やエクササイズに励みたいと思っています。